川内優輝“日の丸ラストラン”も破天荒調整「ロンドン後に長期休養になっても」
8月のロンドン世界選手権男子マラソン代表の“最強市民ランナー”川内優輝(30)=埼玉県庁=が19日、久喜マラソンのハーフマラソンの部で代表決定後、初のレースに臨み、1時間5分3秒のトップでゴールした。
母校の鷲宮中の前を通過するコースということで、中学時代のユニホームを着て走り「パツパツです」と苦笑いしながら、地元の声援を受け「『ロンドンおめでとう!』とか想像以上に声を掛けてもらった。しっかりやらないといけない。期待に応えられるように挑戦していかないといけない」と、改めて日の丸を背負う重みを実感した様子だった。
すでに今回の世界選手権を最後に日本代表争いから撤退する意向を示している川内。“日の丸ラストラン”に向け、今後は海外マラソンに積極的に参戦して調整していく。5月のプラハ、6月のストックホルム、7月のゴールドコーストのフルマラソンに出場する予定で「プラハで自己ベスト、ストックホルム、ゴールドコーストではサブテン(2時間10分切り)を狙う。月1回サブテン。それぐらいの強度を入れないといけない」と、前代未聞の調整プランをぶち上げた。
その間にはハーフマラソンや、隠岐の島ウルトラマラソンの50キロなども出場予定。これまでも独自の調整法で戦ってきた川内にとってもリスクを伴う挑戦となるが「これが最後のつもり。ロンドンの後に長期休養になってもいいですから」と、キッパリ。「メダルの可能性がゼロだと思って挑むわけにはいかない。メダルを獲る気持ちで挑みたい」。奇跡を起こすために、限界まで自らを追い込む。