サオリン、万感のラストスパイクで白星締め Vリーグオールスター
「バレーボール・Vリーグオールスター・女子」(25日、深谷市総合体育館)
今季限りでの現役引退を表明している4大会連続五輪出場の木村沙織(30)=東レ=がラストゲームに臨み、選手生活にピリオドを打った。
木村の最初の出番は第2セット20-12の場面。ピンチサーバーで投入され、大歓声を浴びた。MCにうながされ、相手チームにいた妹の美里(東レ)を狙ったが、軌道が狂って別の選手へ。ただ、次のサーブではきっちり妹へサーブを打ち込んだ。第3セットはスタートから登場。7-6から得意のフェイントで初得点を奪うと、続いて8-7からクロスに鋭くスパイクを決めた。会場からは「サオリン頑張れ~」の声がとび、木村も終始笑顔でプレーした。
最後は木村のスパイクで、木村チームが3セットを連取し試合を決めたが、MCの要望により、急きょ15点制のスペシャルセットが追加。スペシャルセットでは、元全日本で現JT監督の吉原知子が投入されるオールスターならではの場面も。中盤からは木村が獅子奮迅の活躍。スパイクで連続ポイントを奪い、木村沙織コールを浴びた。スペシャルセットは13-15で落としたが、勝利は木村のチームとなった。
木村はオールスターの前の22日に引退報告会見に臨み、「その時その時を精いっぱい悔いなく戦ってきた。いつ終わってもいいと思えるくらい、常に本気でできていた。スッキリです」と、選手生活を振り返り、今後については、昨年、一般男性と結婚したこともあり「今まで何があってもバレーボールが(優先順位の)1番上だったけど、これからは1番に家族で。ご飯作ったり、お掃除したり」と、主婦業に重点を置く意向を示し、子供についても「好きなので二人か三人欲しい」と、話していた。