ベイカー茉秋が“ノマド柔道家”宣言「道場を転々とする」
リオデジャネイロ五輪柔道男子90キロ級金メダルのベイカー茉秋(22)が25日、神奈川県で行われた東海大の卒業式に出席した。4月からは日本中央競馬会(JRA)に入社するが、練習拠点は固定せず、近隣の実業団や大学などへの出稽古を繰り返す“ノマド柔道家”になることを明かした。
社会人デビューとともに“遊牧”宣言だ。これからは東京都世田谷区にあるJRAの寮を生活拠点にしながら、母校の東海大だけでなく、日体大、日大、明大などでも汗を流す。「いろんな道場を転々しながら練習する。リオ五輪までは大学の寮と道場しか行き来してなかったので、いろんな相手と組み合って柔道の幅を広げたい」と青写真を描いた。
近年、IT業界を中心に、固定のオフィスを持たずにさまざまな場所で仕事をする新しい労働者「ノマド・ワーカー」が定着したが、ベイカーがイメージするのはまさに“ノマド柔道家”。
茉秋は「そういう経験がこれからの自分に生きてくると思う。不安もあるけど自分がどう成長するのか楽しみ。(成否は)これからの僕の成績でわかるのではないかと」。東京五輪での2連覇に向けて、流浪しながら、どんな相手にも屈しない馬力を身につける。