稀勢の執念に敗れた照ノ富士もぼう然
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「大相撲春場所・千秋楽」(26日、エディオンアリーナ大阪)
千秋楽で手負いの稀勢の里に1差をつけていながら、本割・優勝決定戦と連敗を喫して2度目の優勝を逃した大関照ノ富士は、敗れた直後、土俵でぼう然とした表情を浮かべていた。
14日目は、大関復帰に燃える琴奨菊を、立ち合い変化をつかってまで退け、勝負に徹していた。本割では、右前まわしをとり、稀勢の里が痛めている側の左腕を絞り上げるような厳しい攻めを見せたが、逆転の突き落としに屈した。
優勝決定戦では正面からぶつかってもろ差しになったものの、ここで逆襲の小手投げを受けた。残しきれず前のめりになった照ノ富士は転がされ、土俵に腰掛けるような態勢で、ぼう然としたような表情を浮かべた。
乱れた大銀杏で、呼吸を整えて一礼。新横綱への喝采が響く中、静かに引き揚げた。