錦織6年連続16強 ラケット張り替え6本要求、ショット安定せず苦闘

 「テニス・マイアミ・オープン」(26日、マイアミ)

 シングルス3回戦が行われ、男子で第2シードの錦織圭(27)=日清食品=が第25シードのフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)を下し、6年連続でベスト16となる4回戦進出を決めた。次は世界ランキング57位のフェデリコ・デルボニス(アルゼンチン)と対戦する。女子の尾崎里紗(江崎グリコ)はユリア・ゲルゲス(ドイツ)を7-6、6-3で破り、16強入りした。

 好不調の波が大きい最近の錦織を象徴するような苦しい戦いだった。第3セットにベルダスコが自滅して勝利を手にしたものの、逆転を許した第2セットはミスが多かった。「リードしている場面で守りに入ったり、彼のプレーに押されてしまったり、簡単なミスが相次いでしまった」と反省の言葉が並んだ。

 ショットに安定感がなかった。試合を通じてフォアの距離感がばらつき、第1セットは良かったバックも第2セット以降は精度が落ちた。相手のスピンの効いた強打に対し、防戦に回る場面も目立った。試合中にラケットの張り替えを6本も要求。「(ボールが)飛びすぎていた感じがした」と説明した。

 昨年準優勝した相性のいい大会だが、心地よく振り切る好調時のスイングを取り戻さないと今後の戦いを制するのは容易ではない。錦織は「アップダウンはあったが、いいイメージを持って進みたい」と次戦へ気持ちを切り替えた。

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