錦織フルセット制し4年連続8強も…左膝痛め不安残る
「テニス・マイアミ・オープン」(26日、マイアミ)
男子シングルス4回戦で第2シードの錦織圭(28)=日清食品=が世界ランキング57位のフェデリコ・デルボニス(アルゼンチン)を退け、4年連続で8強入りした。29日(日本時間30日)の準々決勝で世界40位のファビオ・フォニーニ(イタリア)と対戦する。第4シードのロジャー・フェデラー(スイス)と第5シードのラファエル・ナダル(スペイン)はベスト8入りしたが、第1シードのスタン・バブリンカ(スイス)は敗退した。
錦織は左膝を痛めて第2セットを落とし、最終セットも苦しんだが、デルボニスのミスに乗じて1-2から4ゲーム連取して8強入りを引き寄せた。「最後は相手が一歩下がった。左膝は疲れると痛みが出るが治療を受ければ大丈夫」と言ったものの、ツアーで格が高いマスターズの初制覇に向けては不安が残った。
第1セットは2度のブレークに成功して先取したが、勢いが続かなかった。第2セット途中から左膝のマッサージを受けると、その後は精度を欠いたショットが目立つ展開。2時間14分の打ち合いでノーシードの格下選手を振り切ったが、3回戦に続いてフルセットにもつれ込む課題の残る試合内容だった。それでも錦織は「3回戦は無駄なミスだったが、きょうは自分から打ってのミス。プレーは良くなっている」と前向きに受け止めた。
以前から脚の付け根、ふくらはぎ、臀部(でんぶ)など下半身の左側にけがが集中していたが、近年は筋力強化で故障が減った。しかし、最近は好機で決めきれない場面が多く、長引くラリーなどでツアーでは小柄な身長178センチの体へのダメージが大きくなっている可能性がある。「簡単なボールをミスしないように心掛けたい」。第2シードの意地を見せられるか。