羽生結弦5位発進も…見せた王者のど根性 膝つきから意地の両手上げジャンプ

 「フィギュアスケート・世界選手権」(30日、ヘルシンキ)

 男子ショートプログラム(SP)が行われ、3季ぶりの王座奪還を狙うソチ五輪金メダリストの羽生結弦(22)=ANA=は、98・39点で5位発進となった。宇野昌磨(19)=中京大=が104・86点で2位。3連覇を狙うハビエル・フェルナンデス(スペイン)が109・05点で首位に立った。

 「レッツ・ゴー・クレイジー」のギターサウンドが鳴り止むと、羽生は腰に手をあて、息をはいた。「集中した結果、まだこれなので。実力が足りないなと思いましたね。すごく楽しかったです。ただ、結果は重く受け止めて、あさっての試合に全力を尽くしたいと思います」。ジャンプにミスがあり、悔しい出遅れ。ただ、そのミスに羽生の凄みが詰まっていた。

 冒頭の4回転ループを軽やかに決め、挑んだ4回転サルコーからの連続ジャンプ。サルコーで左膝をつくほど着氷が乱れた。しかし、ここからが圧巻だった。すぐに体勢を戻し、両手を上げたダブルトーループをつけた。連続ジャンプには認定されなかったが、意地と根性と驚異のバランス感覚を見せつけた。

 盟友のフェルナンデスが自身の世界歴代最高得点に1・9点差に迫る演技を見せたため、首位との得点差は約11点。1日のフリーへ、「絶対にノーミスしたい。一つ一つ丁寧にやって、最後まで集中しきりたい」。決して簡単な差ではないが、不屈の闘志を持つ羽生なら届かない数字ではない。

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