サンウルブズ魂の初勝利!残り11分から9点差逆転し秩父宮に大歓声!

 「スーパーラグビー、サンウルブズ21-20ブルズ」(8日、秩父宮ラグビー場)

 日本チームのサンウルブズがブルズ(南アフリカ)に21-20で逆転勝ちし、今季初勝利を挙げた。初参戦だった昨季の16年4月23日以来の通算2勝目。1点リードで前半を折り返すも逆転を許し、最大9点差をつけられたが、終盤に1トライ1ゴールと1PGを決めて競り勝った。試合後、14日にニュージーランドで行われるクルセーダース戦(ニュージーランド)に向けて移動した。

 桜満開の地元日本で初白星の花を咲かせた。21-20とわずか1点リードの終盤、密集のボールをSH矢富が外へボールを蹴り出してノーサイド。秩父宮に地鳴りのような歓喜の声が響き渡った。

 我慢と粘りでつかんだギリギリの勝利だ。豊富な運動量でパワーと体格で勝る相手の強引な突破を人数をかけて食い止め、キックも相手に先んじて対応。SH田中は「みんなディフェンスで我慢できた」と勝因を挙げた。

 ティアティアヘッドコーチ(HC)は残り20分での失点を課題にしていたが、この日は強さを発揮。11-20の後半29分、交代で退くSH田中から「外にいれば相手の間隔も広がる」などと助言を受けたWTB中鶴が、言葉通りに敵陣の右サイドで2人飛ばしのパスをフリーで受けてトライ。そして、18-20の後半34分、SO田村優が冷静に勝ち越しのPGを決めた。

 「選手はハードワークを重ねてきた。成長できたことをハッピーに思う」と喜びをかみしめたティアティアHC。また、この勝利にはもう一つの意味があった。フランカーのヴィリー・ブリッツの父が今週に死去。メンバーは喪章をつけて戦い、勝利をささげた。

 試合後は、強豪ぞろいのニュージーランド遠征へ慌ただしく旅立ったサンウルブズ。ようやく訪れた春は終わらせない。

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