真央指導の佐藤コーチ「偉大なスケーター」 発表前に直接報告 涙のハグも
フィギュアスケートの元世界女王の浅田真央(26)が現役引退を発表したことを受けて、バンクーバー五輪以降、指導した佐藤信夫コーチが11日、横浜市内で取材に応じた。引退を発表する前の10日の午前中に、新横浜のリンクを訪れた真央から直接引退の報告を聞いたそうで「『終わりにする』ということだった。よくここまで頑張ってきたなと思う。お疲れ様しか言葉がなかった」と、愛弟子をねぎらった。
昨年の全日本後、真央が新横浜のリンクを訪れたのは初めてだった。引退の相談はなかったが、「正直、そういう風になるのかなと予測はしていた」という。浅田真央という選手について「偉大なスケーターだった」と評した信夫コーチは、今後について「いつまでもみんなに愛されるスケーターであって欲しい」と、願いを込めた。
信夫コーチとともに、真央を支えた妻の佐藤久美子コーチも「寂しくなりますけど、いつかはこういう日がくる。今まで頑張ってきたから」と、優しい口調で話した。「私たちにとって、あれだけ素晴らしいスケーターが一緒にいてくれたのは幸せだった。あれだけ華やかな選手はいない」。スッキリとした表情で引退を報告した真央だったが、別れ際、コーチたちとハグをすると、感極まった表情も見せていたという。久美子コーチは「最後はね。こっちもグッときちゃったし」と、笑顔で振り返った。