大八木淳史氏 芦屋学園中高の校長職退任 盟友・平尾さん亡くなり見つめ直す
元ラグビー日本代表の大八木淳史氏(55)が、芦屋学園中学・高校(兵庫県芦屋市)の校長職を3月31日をもって退任していたことが15日までに分かった。大八木氏はデイリースポーツの取材に応じ、退任を決めた理由として盟友でラグビー元日本代表監督も務めた平尾誠二さんが昨年10月に亡くなったことをあげ、「自分を見つめ直すきっかけになった」と話した。
京都府内の自宅で取材に応じた大八木氏は、校長職を「円満に退いた」と述べた。昨年10月25日には芦屋学園の理事長を退任していたが、中学・高校の校長職も年度終わりに退くことを当時から決めていたという。
決断のきっかけは平尾さんの死去だった。平尾さんは昨年10月20日に亡くなり、25日に親族が死去を明らかにし、くしくも重なった。大八木氏は「自分を見つめ直すきっかけになった。自分のことを振り返ったときに自由になって、ラグビーに恩返しをしたいとの思いが強くなった」と話した。
学園の理事長や校長としての活動を「改革の基礎はやったつもり」と振り返る一方で、「俺の力ではもう無理だと思った。力量不足だった」とも省みた。
また、同学園の中学・高校の元教頭稲田信行氏が不当な配転命令を受けたとして、同学園に100万円の損害賠償請求をしていた民事訴訟は和解が成立した。稲田氏の代理人を務める臼山正人弁護士は「大八木氏と学園の関係が無くなることが前提」として、同学園側が「100万円の損害賠償債務を支払う」ことで和解が成立したと説明。「図書館事務長への配転行為が違法であることが確認されたと理解しています」とコメントした。芦屋学園の広報室は「この件でのコメントは控えさせて頂いております」とした。