宇野昌磨2位 総得点で初の羽生超え 日本男子フリーでワンツー締め

 「フィギュアスケート・国別対抗戦」(21日、代々木競技場)

 男子フリーで羽生結弦(22)=ANA=が演技後半に4回転ジャンプを3度決めるという世界初のプログラムで200・49点をマークし、1位となった。ショートプログラム(SP)で1位だった宇野昌磨(19)=中京大=は198・49点で2位。日本はチーム得点で首位をキープした。

 もはや風格すら漂った。フィニッシュポーズを解いた宇野は、表情も崩さず、ただ鼻をさすった。1位だったSPに続き、フリーも力強い演技で羽生に次ぐ2位に入り、首位のチームをけん引。今大会は総得点での順位はつかないが、初めて羽生を上回った。

 「(総得点での羽生超えは)特に何も思わない。チームを引っ張ってるのはユヅくん。僕は迷惑を掛けないように、やるべきことをやっただけ」と、事もなげに言ってのけた。

 気持ちで守りに入ったSPの反省から、フリーでは攻め抜いた。高難度の4回転フリップを基礎点が1・1倍となる後半に入れた。「体力がなかった」と、惜しくも転倒となったが、今季最後の演技でも挑戦心を貫いた。

 日本のもう1人のエースとして臨む来季は、いよいよ平昌五輪シーズン。ただ、今までのスタイルを変えるつもりはない。「今季初めには考えられなかったけど、上の方で戦えてる実感がある。でもまだトップじゃない。ここで止まらず、成長していきたい」。つぶらな瞳に野心の炎をともし、頂点に挑む。

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