女子1万メートル・松田が初優勝 自慢の“末脚”見せつけた
「デイリースポーツ主催・陸上・兵庫リレーカーニバル」(23日、神戸ユニバー陸上競技場)
世界選手権(8月、ロンドン)の代表選考会を兼ねて行われ、グランプリ女子1万メートルは松田瑞生(みずき、21)=ダイハツ=が32分15秒85で優勝した。同男子1万メートルはディク・ジョナサン(25)=日立物流=が制し、上野裕一郎(31)=DeNA=が日本勢トップの4位に食い込んだ。同女子3000メートル障害では三郷(さんごう)実沙希(28)=スズキ浜松AC=が9分50秒72の大会新記録で優勝した。
日本期待の長距離ランナーが、作戦通りに優勝をさらった。女子1万メートルで、松田が自慢の末脚を見せつけた。常に2、3番手で様子をうかがい、残り250メートルで筒井咲帆(ヤマダ電機)がスパートをした瞬間を見逃さず、満を持して抜いた。
「途中で前に出たい気持ちもあったけど我慢、我慢と…。優勝という最低限のことは達成できた」。世界選手権代表選考会の日本選手権(6月、名古屋)でのレース展開を想定し、後ろにつく作戦で予行演習を終えた。
大阪薫英女学院高を卒業後、14年にダイハツに入社。昨年9月の全日本実業団対抗選手権の1万メートルを制したホープだ。疲れてフォームが崩れたときも想定して、1日1000回以上の腹筋を欠かさない。猛特訓のおかげで、腹の筋肉は割れるまでになった。
「日本選手権では31分半のタイムを狙って、世界選手権は1万メートルで出たい。みんなに連れてってと言われるし」。ロンドン行きの切符をつかむため、5月上旬には1カ月以上に及ぶ米国合宿に出発する。