リオ銀・原沢、絞め落とされ、失神「気持ちの整理つかない」 全日本柔道選手権
「柔道・全日本選手権」(29日、日本武道館)
男子100キロ超級の世界選手権代表最終選考会を兼ねて、体重無差別で行われた。3回戦で、15年大会覇者でリオデジャネイロ五輪銀メダルの原沢久喜(24)=日本中央競馬会=が、百瀬優(旭化成)に絞め落とされて、一本負けする波乱があった。
試合時間38秒、五輪メダリストがうつぶせのまま失神した。原沢は内股をつぶされた後、送り襟絞めに捉えられた。試合で落とされるのは自身初の屈辱で、「気持ちの整理がついていない。悔しいのと何もできなかったのとで…。今考えると寝技の防御が甘かったと思う」と声を絞り出した。
決勝が終わった後に行われる強化委員会で世界代表が決まるが、原沢の選出は微妙になった。「代表は厳しい部分があるが、切り替えてゼロからやり直したい」と前を向いた。
これでリオ五輪後は、2月のグランプリ・デュッセルドルフ大会、4月の全日本選抜体重別選手権と3大会続けて優勝を逃した。「落ちるところまで落ちたので、来年必ず強くなって戻ってきたい」と再起を誓った。