王子谷が2連覇!初の世界選手権の切符獲得「やっともらったチャンス生かす」
「柔道・全日本選手権」(29日、日本武道館)
男子100キロ超級の世界選手権代表最終選考会を兼ねて体重無差別で行われ、昨年覇者の王子谷剛志(24)=旭化成=が2年連続3度目の優勝を果たした。試合後の強化委員会で、王子谷らが新たに世界選手権代表に選出された。
王子谷が連覇を飾り「最高です!」と喜びを爆発させた。決勝は21歳のウルフ・アロン(東海大)と対戦し延長戦に突入。接触した際に両者流血する死闘となったが、最後は攻め手の止まったウルフに指導が入り、優勢勝ちを収めた。
日本柔道の象徴である全日本を2度制しながら、リオ五輪出場を逃した。悔しさのあまり、昨夏は五輪の試合を見ずにテレビゲームの「実況パワフルプロ野球」をしてやり過ごした。毛嫌いしていた引き手のトレーニングにも着手。60キロだったダンベルは90キロまで上がるようになった。
屈辱をバネに、昨年11月の講道館杯以来5連勝で、悲願の世界切符をつかんだ。「やっともらったチャンスを生かしたい」。絶対王者のテディ・リネール(フランス)から金星を奪いに行く。