平幕石浦、稀勢の里の患部にいきなり張り手「土俵では思い切っていくだけ」

 「大相撲夏場所」(14日初日、両国国技館)

 二所ノ関一門の連合稽古が6日、都内の尾車部屋で行われ、他一門から平幕石浦(宮城野)も参加し、横綱稀勢の里(田子ノ浦)の稽古相手を務めた。

 幕内最軽量118キロは突然のチャンスを逃さなかった。横綱が当初、相撲を取っていた小結嘉風(尾車)は一番で負傷リタイア。すかさず代役に志願した。

 日頃は兄弟子の白鵬の胸を借りるものの、稀勢の里との相撲は初めて。相手が左上腕部を痛めるのも気にせず、立ち合いで患部を右手で張り、思い切って攻めた。左の使えない横綱を土俵際まで追い詰め、見せ場を作った。

 3番で3連敗し、交代を命じられたが、夢のような時間だった。「横綱は左が強いので右からおっつけて攻めた。自分レベルが気を使うなんて…。土俵に上がれば思い切っていくだけ。白鵬関とは違う、上半身がどっしりして押せる気がしない。胸を出してもらい、稽古を付けてもらっただけ。次はもう少し本気を出してもらえるようにします」と、興奮気味に話した。

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