愛知県柔道連盟の高濱副会長が資格停止処分に…女性柔道家へのパワハラ行為など

 全日本柔道連盟(全柔連)は23日、愛知県柔道連盟の高濱久和副会長に対して、同日から来年5月22日まで「会員登録停止」、併せて指導活動の禁止、同期間「指導者資格停止」の各処分とすることを発表。高濱氏が女性柔道愛好家へ3年間に亘る精神的苦痛を与えたパワハラ行為など数件を処分理由に挙げた。

 全柔連によると、高濱氏は平成26年3月に愛知県知多市で行われた女性柔道愛好者の練習会に赴いた際に、事前の話が1時間近くに及んだためAさん(主婦)から「そろそろ練習を始めてもらいたい」旨、要請したところ、その後Aさんに対して、今年3月ごろまで3年間の長期間に亘り、試合会場等において衆人環視の中で、しばしば「たかが二段、三段ごときが八段の俺に文句を言うやつがいる」などと、Aさんに直接、あるいは他の人へ言い触らすなど、執拗(しつよう)にAさんに精神的な苦痛を与えるとともに、Aさんの人格を著しくおとしめた、としている。

 さらに全柔連は高濱氏が、今年2月26日に愛知県武道館で行われた月次試合において、A、B、Cの3選手が対戦し、いずれも1勝1敗という結果となったところ、実際にその試合を見たわけでもなく何ら根拠がないにもかかわらず、不正があったとして、Cさん(小学校女性教諭)に対して、大声で「八百長をしただろう、3人は四段のレベルに。達していない」などと強い口調で言い、Cさんの人格を著しくおとしめた、ともしている。

 全柔連はまた、高濱氏が後日に3選手に当日の試合状況について愛知県全柔連宛の「報告書」を提出させていたが、3月20日に愛知県武道館において、Bさん(主婦)が審判にきた旨あいさつしたところ、「お前なんかに審判ができるのか。あんな試合をするやつに子どもの指導ができるのか。あんな報告書を送りつけやがって。お前、何も悪いと思っていないだろう。反省していないだろう。すみませんのほか何も言えないのか」などと5分間程、大声かつ強い口調で言い立て、Bさんに著しい恐怖心を与えるとともに、その人格を著しくおとしめた、としている。

 ほかにも全柔連は高濱氏の処分理由なとなる事項を列挙。3人の試合の審判をしたEさんに対しても、衆人環視の前で「お前、八百長の審判をしただろう」と叱責したこと、女性指導者のDさんには、「二、三段ごときのおばちゃんがなんだ、昇段ばかり言いやがって。お前は六段なのにこんな指導をしているのか」と強い口調でDさんにも恐怖心を抱かせた、などとしている。

 全柔連ではまた、2月26日に行われた名古屋市柔道協会理事会で、平成21年11月ごろから愛知県武道館で「県武道場」という名称の子どもたちに対する柔道教室を経営しているFさん(男性指導者)に関しても、高濱氏がその場にいないFさんの名誉を著しく損ない、事実と異なる発言を同理事会の出席者に対して行い、Fさんの人格を著しくおとしめた、とも加え、高濱氏は4月5日にFさんを愛知県武道館に呼びつけ、練習を一時的に断念せざるを得ないような状況にも追い込んだとし、帰り際には、廊下で「とにかく言うことを聞かなかったらつぶすからな」と強い口調で申し立てた、としている。

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