中垣内監督、示談未成立も復帰発表 6・9に初采配

 昨年11月に起こした人身事故により活動を自粛していたバレーボール男子日本代表の中垣内祐一監督(49)が6月8日から復帰することが決まり、24日に都内で会見した。同監督は22日に自動車運転処罰法違反(過失傷害)で略式起訴されこの日、罰金70万円を納付。「事故のことは大変重く受け止めています。今後も誠意ある対応をしながら、全日本監督の任をまっとうしたい」と声を震わせ、謝罪した。

 事故から半年。監督就任を辞退することも「考えた」というが、「しかしながら、この監督の選考の中でバレー協会の中で多くの議論があって選ばれた。責任もあり、自分の口からは辞退は申してこなかった」と、葛藤があったことを告白。被害者から「日本のバレーを立て直してほしい」と声を掛けてもらい、予定通りの就任を決意した。

 ただ、被害者がリハビリ中ということもあり、示談は成立していない。協会側は「新たな事実が判明しなかった」と監督復帰を発表したが、まだ民事裁判となる可能性もゼロではない。中垣内監督は「示談になっていないので、(民事の)可能性があるかないかといわれればあるということになる。ただ、今のところ誠意のある対応をとってきておりますので、なんとか示談に向かっていってほしいと思う」と話したが、見切り発表の面は否めない。

 今後は被害者、関係各所に謝罪行脚した後、6月8日からチームに合流。同9日から行われるワールドリーグ高崎大会から指揮を執ることとなる。

 代表コーチだった12年に起こした女性問題に続き、今回は人身事故とトラブル続きの同監督。「大変重く受け止めています。ご迷惑をお掛けした関係者の皆さまには深くおわびする次第です」と、平謝り。そんな中での監督復帰に「選手から求心力を得られるか?」と質問もとんだが「選手にはありのままを説明しておわびする。求心力を得られるかは今後の指導、結果次第。取り返していけるものと考えている」。“ミスター男子バレー”と呼ばれた男の名誉挽回の戦いが始まる。

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