白鵬、高安母の祖国へ「フィリピンの国民の皆さんへ、めでたいなと言いたい」
「大相撲夏場所・千秋楽」(28日、両国国技館)
1年ぶり通算38度目の幕内優勝を決めている白鵬(宮城野)は日馬富士(伊勢ケ浜)との横綱対決を寄り切りで制し、自身の持つ記録を更新する13度目の全勝優勝で締めくくった。
白鵬は表彰式後の場内インタビューで開口一番、「ただいま帰って来ました!」とあいさつ。大関昇進を決めた関脇高安についての思いや、その母の祖国フィリピンへも祝福のメッセージを贈った。
一問一答は次の通り。
-38度目の優勝を全勝で飾った白鵬関です。
白鵬「ただいま帰って来ました!」
-1年ぶりの優勝。賜杯を抱いた感じは。
「国歌が久しぶりに歌えて最高の気持ちです。ありがとうございます」
-この1年は2度の休場があった。
「去年の9月。2時間半に及ぶ大手術を受けまして、ケガからリハビリからいろんなことをやりました」
-弱気な気持ちになることは。
「こういうこと(優勝)があると信じて、3日間断食したり、ヨガもやったり、体作りに励みました」
-この場所前は優勝への意識が強かった。
「春場所前の稽古も良かったが、またケガして、この5月の意気込みは格別のものがありました」
-絶対優勝という思い。
「勝負には絶対はないので、場所前はホントに頑張りました」
-一つも星を落とさなかった。
「稀勢関と鶴関がね途中休場しましたし、その中で高安関が頑張ったことで、今場所(自分が)引っ張らないといけないなという思いと、そして、高安関は幕下の時からかわいがってきた。場所前の総見でも、あの稽古があったから良かったのではないかと思います」
-(10日目の)高安関との相撲も強かった。
「やはり大きな壁があることで、素晴らしい強い力士が誕生する。そして、彼のお母さんはフィリピン人ですから、フィリピンの国民の皆さんに『めでたいな』と言いたい」
-今日の相撲もおよそ1分半、すごい相撲だった。
「いやー早かったです(笑い)。まわしが取れなくて我慢、我慢だったが、最後は上手が切れて良かった」
-連続優勝のころと今と気持ちの持ち方に変化は。
「変わりましたね。この間、検査に行ったら、血管年齢が25歳と言われて(場内から驚きの歓声)やはり食事から日ごろからの生活が良かったんじゃないかなと思います」
-通算1036勝で魁皇関の記録(1047勝)と、優勝回数も目標(40)に近づいた。
「大鵬関の(優勝)32回から何か目標を失った気持ちがあったが、やはり大台40回、1047勝がモチベーションになっています」
-今、したいことは。
「ゆっくり休んで(7月は)名古屋の皆さんにまた、いい報告ができるように頑張りたいと思います」