バド桃田 V王手に「試合させて頂いている喜びだけ」 決勝は日本代表と
「バドミントン 日本ランキングサーキット大会」(30日、さいたま市記念総合体育館)
男子シングルス準決勝が行われ、違法賭博問題による大会出場禁止処分から復帰した元世界ランク2位の桃田賢斗(22)=NTT東日本=は、元日本代表で日本ランク6位の武下利一(27)=トナミ運輸=に21-15、21-19の2-0でストレート勝ちし、優勝に王手を懸けた。31日の決勝は、日本代表の上田拓馬(日本ユニシス)と対戦する。
桃田は、復帰後初めて日本代表経験のある相手と対戦。白熱したラリー戦となり、試合時間は復帰後最長の53分に及んだ。「相手はオールラウンダーなので、我慢しかないなと。最後は気持ちの勝負だった」。
厳しいコースへのショットにも必死に食らいつき、勝負所でスマッシュを決めると「よし!」とほえながらガッツポーズ。「ラリーが長くてキツかったが、辛抱強く戦えた」。処分期間中にはランニングでスタミナを強化してきただけに、「今日はフィジカル勝負に持ち込んだ。前まではテクニックで勝負してきたけど、自分の引き出しが増えたのは強みになる」と手応えを口にした。
優勝に王手を懸けたが、「決勝まで行くことは考えてなかった。1回戦から、試合をさせていただいている喜びだけだった」。無欲の新境地で、頂点まで突き進む。