大島親方、友綱部屋を継承 モンゴル出身初の部屋持ち親方 相撲協会理事会で承認

 日本相撲協会の理事会が1日、両国国技館で行われ、大島親方(42)=元関脇旭天鵬=が11日付で年寄名跡友綱を襲名し、友綱部屋を継承することを承認した。12日で65歳定年を迎える友綱親方(元関脇魁輝)が年寄大島を継承・襲名する。

 モンゴル出身として初の部屋持ち親方の誕生。会見では「モンゴルで初の親方となり部屋付きで2年、今度は部屋を継承する。理事会まで実感なかったけど緊張感が出てきた」と責務をかみしめた。

 1974年にモンゴル・ウランバートルで生まれた。92年2月に来日し、当時の大島部屋に入門。モンゴル出身力士の草分けで、温厚な人柄から人望も厚く横綱白鵬もよき兄貴分として慕っている。

 現役時代は懐の深い四つ相撲を武器に03年名古屋場所で自己最高位の西関脇に昇進した。05年に日本に帰化し、先代大島親方(元大関旭國)の定年退職に伴い、友綱部屋へ移籍直後の12年夏場所で初の幕内優勝。史上最年長となる37歳8カ月での幕内初優勝を成し遂げた。

 40歳まで幕内を務めたことから「角界のレジェンド」と呼ばれた。15年名古屋場所で引退し、『年寄大島』を襲名。親方としてもモンゴル出身力士の第1号だった。

 「2つの部屋を経験している。いいなと思っていることを取り入れていく。(スカウトも)先輩からアドバイスをもらいながら日本中を動き回る」と力を込めた。自らの経験も伝え、多くの関取を育成することに意欲。「優勝するに至って、自分の部屋にそういう力士がいたらいい。お客さんを沸かせるのも大事なこと」と、話した。

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