平野美宇「AKBみたいでうれしい」 女子単・日本勢48年ぶりメダル確定
「卓球・世界選手権」(2日、デュッセルドルフ)
卓球ニッポン、メダルラッシュだ!!女子シングルス準々決勝で世界ランキング8位の平野美宇(17)=エリートアカデミー=がロンドン五輪銅メダルで同4位のフェン・ティアンウェイ(シンガポール)をストレートで破り、この種目の日本勢48年ぶりとなるメダル獲得を決めた。ダブルスの準々決勝は女子の伊藤美誠(16)=スターツ、早田ひな(16)=福岡・希望が丘高=組、男子は丹羽孝希(22)=スヴェンソン、吉村真晴(23)=名古屋ダイハツ=組、大島祐哉(23)=木下グループ、森薗政崇(22)=明大=組の3ペアがいずれも勝ち、銅メダル以上が確定した。この種目での日本勢のメダルは女子が16年ぶり、男子は3大会連続。
重かった歴史の扉をいとも簡単にこじ開けた。勝利が決まったとたんに、険しい表情から17歳の少女の顔に戻った。平野が4強入りを決め、日本勢48年ぶりのメダル獲得が確定。口に手を当てながら跳びはねて喜んだ。
「めっちゃうれしいです。ビックリしました。絶対メダルを意識しないように、『考えちゃダメ、考えちゃダメ』と。自分の卓球をすることだけを精いっぱい頑張った」
アジアを席巻した“ハリケーン”は世界の大舞台でも猛威を振るった。持ち味の超高速卓球で、ロンドン五輪銅メダルの大物との打ち合いを制した。2ゲームを連取し、ジュースにもつれ込んだ第3ゲームを18-16でもぎ取り、終始主導権を譲らなかった。
コート外でも“規格外”だ。自身の原動力について「応援してくれる皆さまと…やっぱりアイドルが好きなので、苦しい時も映像を見て頑張ってます」。中でも推しメンである乃木坂46の西野七瀬のサインをお守りとして持ち歩くだけに「48年ぶりはAKBみたいでうれしい。(乃木坂の)46でもよかったけど」と珍回答で笑わせ、「(メダルは)おばあちゃんになった時に子供に自慢できる」と胸を張った。
リオ五輪代表レースに敗れ、15年10月から取り組んできた攻撃卓球が結実。今年に入って1月の全日本選手権、4月のアジア選手権を制し、「全日本、アジアと勝ったので次は世界一を狙う」と話していた通り、いよいよ頂点も見えてきた。