稀勢の里、地元で土俵入り披露 白鵬を1万人上回る2万5千人集まる
大相撲の横綱稀勢の里(30)=田子ノ浦=が4日、茨城県鹿嶋市の鹿島神宮で横綱奉納土俵入りを行った。太刀持ちに幕内隠岐の海、露払いに北勝富士(ともに八角)を従え、豪快な雲龍型を披露。15年の横綱白鵬(宮城野)を1万人も上回る約2万5千人の観客を沸かせた。
茨城県出身で地元の大歓声に感激。鹿島神宮は古事記で相撲の神話が伝えられ、祭神の武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)は武道の神であり、相撲の祖神として知られる。
角界入り前、中学3年の稀勢の里は初詣で訪れており、力士として成功を祈願した。それ依頼、15年ぶり横綱として戻り、武道の神のご利益に感謝報告。「こんなにうれしいことはない」と、笑みを浮かべた。
左上腕部、左大胸筋などの負傷で夏場所を途中休場。現在はリハビリし、名古屋場所(7月9日初日、愛知県体育館)へ全力を挙げる。「日に日に良くなってきている。いい状態で立てるようにしっかり休めて鍛える。6月は巡業もなく、いいチャンス。しっかり一日一日準備して過ごしたい」と力を込めた。