錦織“アジア対決”制し4回戦進出 日本男子最多の全仏14勝目
「男子テニス・全仏オープン」(4日、パリ)
世界ランク9位の第8シード、錦織圭(27)=日清食品=は前日に第4セット途中で雨天順延となった世界67位の鄭現(韓国)との3回戦で、7-5、6-4、6-7、0-6、6-4で勝ち、3年連続でベスト16入りした。2日がかりの熱戦を制し、4回戦では同37位のフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)と対戦する。
前日の降雨から一転、空は晴れ渡ったが錦織は快調とはいかなった。約18時間の中断を経て再開したが、ショットは乱れた。
それでも「雨が助けてくれた。あのまま続いていたら、100%負けていた」と振り返った。降雨中断になる直前、2-1で迎えた第4セットで0-3とすると、ラケットをたたきつけて壊し、フラストレーションを爆発させた。
一夜明けても不調は改善せず、第4セットを0-6で落とした。最終セット、ショットを打ち分け、何とか勝ち切った。
「次につながったので、結果してはよかった」。4回戦の相手、ベルダスコについては「クレーで強く、しぶとい選手。(左打ちで)フォアの攻撃力もある。辛抱しながら戦わなきゃ」と話した。
ツアー本戦のクレーコートでの100戦目だった一戦で何とか勝利。日本男子として全仏で、故佐藤次郎を抜く史上最多14勝を達成した。好調にはほど遠いが我慢を重ね、8強入りを目指す。(原田公樹)