稀勢の里が横綱力士碑刻印式 ファン3000人前に豪快雲竜型で土俵入り
大相撲の第72代横綱稀勢の里(30)=田子ノ浦=が9日、東京都江東区の富岡八幡宮で「横綱力士碑」の刻名式を行った。1998年の若乃花以来、19年ぶり、日本出身横綱の名を力士碑に刻んだ。
14年10月、横綱鶴竜(井筒)の時を大きく上回る約3000人のファンが見守った。太刀持ちに松鳳山(二所ノ関)、露払いに輝(高田川)を従え、横綱土俵入りで豪快な雲龍型も披露した。
今年の初場所で横綱を決め、その後の昇進行事は、これで一区切り。目指す横綱像に関し「普段の態度もそう。見本になる力士となる。必死にやっていく。相撲の充実に努力したい」と決意を込めた。
先代師匠の故鳴戸親方(元横綱隆の里)ら偉大な歴代横綱に名を連ねた。「素晴らしい石碑に名前が載るのは光栄なこと」と感慨に浸った。
横綱の重みも改めて実感。「責任あるし、常に優勝争いを求められる。大関の時もそう思ってやってきたけど、土俵入りで綱を締めると気も引き締まる。今は名古屋場所(7月9日初日、愛知県体育館)に向け、しっかりと15日間、戦える体を作りたい」と話した。