最年少世界8強・13歳張本、チョレイ連発凱旋試合勝利!打倒中国「優勝を狙いたい」
「卓球・LIONジャパンオープン荻村杯」(14日・東京体育館)
男子シングルス予選2回戦が行われ、世界選手権で史上最年少で8強入りを果たした世界ランク39位の張本智和(13)=エリートアカデミー=は、同95位のヨン・パーション(スウェーデン)を4-2(14-12、11-6、8-11、11-3、9-11、12-10)で下し、同3回戦進出を決めた。凱旋試合を飾り、16日から始まる本戦出場に向け、あと1勝となった。
勢いは止まらない。先日の世界選手権で史上最年少でのベスト8入りを果たした驚異の13歳が張本は、予選2回戦でデンマーク選手を圧倒。鮮やかに凱旋試合を飾った。
「世界選手権のベスト8は忘れて、世界選手権前のメンタルで臨もうと思った」。
2年前に0-4で敗れていた相手に、第1ゲームから代名詞の雄たけび「チョレイ」がさく裂した。4-7の劣勢からジワジワを追いつき、14-12で接戦をものにすると、跳びはねながら「チョレイ!トゥ!チョレイ!」と、吠えた。第2ゲームも11-6で奪取。第3ゲームからは一進一退の攻防が続いたが、第6ゲームを12-10で奪いきり、歓喜の「チョレイ」を響かせた。
真価が問われる大会だ。世界選手権では日本のエースで世界ランク6位の水谷隼(木下グループ)を撃破するなど、世界を驚かせる快進撃で8強入り。今月発表された最新の世界ランクでは、69位から39位へと急上昇した。当然、世界各国のトップ選手からのマークも厳しくなる。格下に敗れた場合の失効ポイントが多い21歳以下の部への出場を取りやめ、“戦場”をシニアのみに絞ったのも、これから本格的に世界のトップと競っていく決意を固めたからだ。
15日の予選3回戦を突破すれば、16日からの本戦の出場権を得る。今大会には馬龍、樊振東、許昕の王国・中国が誇る世界ランク1~3位が出場。特に許昕は世界選手権で敗れた相手だ。また、日本のエースで、先日の世界選手権で張本に苦杯をなめた水谷隼もいる。再び世界トップ選手との対戦まで駆け上がるか。「次勝てば、トーナメントに上がれる。許昕選手にリベンジしたい気持ちは強いし、優勝を狙いたい」と、力強く言ってのけた張本。13歳の天才少年の試練の戦いが始まった。