水谷隼、中国次代エースに苦杯も「手応えはあった」
「卓球・荻村杯ジャパンオープン」(18日、東京体育館)
男子シングルス準決勝で、リオデジャネイロ五輪銅メダルの水谷隼(28)=木下グループ=は、世界選手権銀メダルの20歳、樊振東(中国)に1-4で敗れ、決勝進出を逃した。中国の次代エースにこれで3戦3敗となったが、「手応えは今回が一番あった」と明かした。
日本のファンの前で見せ場はつくった。3ゲーム続けて落とし、後がなくなった第4ゲーム。序盤に0-5とリードされたものの、開き直って左腕を振り抜き、11-9と逆転して一矢報いた。「最初は出来が悪かったが、どんな局面でもあきらめたくなかった」。第5ゲームは競り合いながらも落としたが、「最後はかなりいい打ち合いができた。あれが最初からできていれば、絶対に(勝つ)チャンスはある」と表情は明るかった。
世界選手権では13歳の張本智和(エリートアカデミー)に敗れ、プライドを打ち砕かれたエースだが、調子は上向きの気配。シングルスでは日本勢唯一の4強入りを果たし、「復調にはまだ時間が掛かるけど、きっかけにはなる。もっと練習して、誰が相手でも負けない選手になりたい」と前を向いた。