福島、8連覇逃す 言葉つまらせ「何と言ったらいいか…」 日本選手権100メートル
「陸上・日本選手権」(24日、ヤンマースタジアム長居)
世界選手権の選考会を兼ねて行われ、女子100メートル決勝で、日本記録保持者の福島千里(28)=フリー=が11秒58(向かい風0・2メートル)で、市川華菜(26)=ミズノ=に敗れ、8連覇はならなかった。
レース後は「何と言ったらいいのか…」と言葉につまり「思っていることはあるけど、久々なので何と言ったらいいかわからない」とぼうぜん。「おめでとうございます、というインタビューしかなかったので」という本音も、国内無敵の女王には仕方ないだろう。
今季は足のけいれんに苦しみ、棄権や不振で納得いくレースができていなかった。それだけに「悔しくないと言えばウソになるけど、受け入れられないというわけでもない。予想していなかったわけではないけど、ネガティブな感じは余計なことなので」と予感があったことを明かした。
「こういうこともいつかは来る」と気持ちを切り替えた福島は「あれだけけいれんしていたのにしっかり走れた。まだここからやりたいことができるようになるんじゃないかな」と必死に前を向いた。
5大会連続の世界選手権へ向けては、100、200メートルともまだ参加標準記録をクリアしていない。25日の200メートル決勝では「一生懸命やるだけ。やってきたことしか表現できない」と開き直って女王の意地を見せる。