御嶽海、長野出身力士では84年ぶりの新関脇 「いい位置まで来た」
日本相撲協会は26日、名古屋場所(7月9日初日、愛知県体育館)の番付を発表し、新関脇に昇進した御嶽海(24)=出羽海=が愛知県犬山市の宿舎で会見した。新関脇は出羽海部屋では1982年3月場所の出羽の花以来35年ぶり。長野県出身では1933年春(1月)場所の高登以来、84年ぶりとなった。
「一歩上に進んで緊張感がある。いい位置まで来たな、と。自分の相撲で前に出られた。自分の相撲を取れば上でも通用する」と、成長を実感した。
長野県では号外が出た程の大盛り上がり。「84年ぶり?上過ぎて…。ほぼ初かなと思います」と笑み。
25日午前7時2分頃、長野県南部を震源とする地震があり、同県王滝村と木曽町で震度5強。御嶽海は木曽郡上松町の実家にちょうど帰省しており、同地は震度4を観測。「地震で目が覚めた」と言う。家族の安否を確認するため、部屋中を歩いた。「足音がうるさい、と怒られました」と被害はなかったものの、肝を冷やした。
14年9月27日、御嶽山が噴火し、死者58人の災害となった。地元を勇気付ける使命を背負い、角界入りし、しこ名も御嶽海とした。「このこと(地震)でまた噴火のことを思い出される。それ(不安)を帳消しにできるように、自分の相撲を取りたい」と、土俵での奮闘を誓った。名古屋は“地元”で今年も大応援団が来る予定。「皆さんに丁音でもらえるよう一日一日やっていく」と自らに言い聞かせた。