杉田祐一 ツアー初V ウィンブルドンへ弾み!松岡、錦織に続き日本人3人目の快挙
「男子テニス・アンタルヤ・オープン」(1日、アンタルヤ)
シングルス決勝が行われ、世界ランキング66位の杉田祐一(28)=三菱電機=が同62位のアドリアン・マナリノ(フランス)をストレートで破り、ツアー大会初優勝を成し遂げた。現行のツアー制覇は日本選手で松岡修造、錦織圭(日清食品)に続く3人目、芝コートでは初の快挙。芝で行われる3日開幕の四大大会第3戦、ウィンブルドン選手権に弾みをつけた。
第2セットのタイブレーク。杉田はマナリノの返球がネットを越えずにツアー初制覇が決まると、芝のコートの上に倒れ込んで感極まって両手で顔を覆った。松岡も錦織も達成していない芝の大会で日本男子初の快挙。「信じられない気持ち。今までの選手生活の中で最も感動した瞬間だった」と感慨に浸った。
ウィンブルドンと同じオールイングランド・クラブの監修を受けたリゾートホテルの芝の舞台で躍動した。積極的なプレーで相手を揺さぶり、第1セットを先取。第2セットはブレーク合戦となったが、日中は気温が40度を超えた過酷な環境で踏ん張り「エネルギー切れになりそうだったが気力で戦った」と誇った。
今季は4月にクレーコートのバルセロナ・オープンで格上選手を連破して8強入り。短い芝のシーズンを迎え、ツアー下部大会優勝と好調を維持してきた。「思い入れのあるグラス(芝)に懸けていた。このパフォーマンスを維持すればチャンスはあると思っていた」と言った。
前哨戦で勢いをつけ、3日開幕のウィンブルドンで四大大会初勝利を目指す。「頑張りたい。四大大会で初めて予選を通過したのがウィンブルドンで初タイトルも芝。いい形で入れる。準備する時間はないが、最初の試合に全力を尽くしたい」とテニスの聖地を見据えた。