山下氏「2020年で燃え尽きる」JOC選手強化本部長就任
日本オリンピック委員会(JOC)は4日、都内で臨時理事会を開き、執行部役員の選定が行われた。選手強化本部長には全日本柔道連盟(全柔連)の山下泰裕会長(60)が新しく就任。JOC副会長に昇任した日本スケート連盟の橋本聖子会長(52)の後任として、18年平昌五輪、20年東京五輪に向けた選手強化に全力を注ぐ。任期は2年。竹田恒和会長(69)は再選され、10期目となった。
世界の山下が、日本スポーツ界全体の強化に全人生を懸ける。理事会終了後、早速動いた。強化担当の理事らに紙を配ってあいさつ。自己紹介とともに「私は2020年で燃え尽きるつもりでやる」と宣言し、「役割分担を明確にして、総力を上げて東京五輪を成功させましょう」と不退転の決意を示した。
84年ロサンゼルス五輪で右足を肉離れしながら金メダルを獲得した体力、精神力はどんな競技にも通じる。「現場の選手や指導者がやりやすい環境を整えたい。全ての競技でやれることをやり尽くして、国民に夢や希望を与えて欲しい」。現場主義を説くとともに、「五輪に出られなかったりメダルが獲れていない団体、追加種目の新団体には支援が必要になる」と山下氏。“自他共栄”の精神で全体の底上げを図る。
6月には全柔連会長に就任。さらに国際柔道連盟理事、東海大副学長を務めるなど多忙を極めるが、「旗振り役として、心を一つに英知を結集できれば」と熱を込めた。