近大ボクシング部監督セクハラ 連盟会長「事実なら除名」
2012年ロンドン五輪ウエルター級代表だった近畿大ボクシング部の男性監督(29)が、教え子の女子部員にセクハラ行為などを日常的に繰り返したとして、大学から自宅待機を命じられていることが11日、分かった。アマチュアを統括する日本ボクシング連盟はセクハラ行為を認定。大阪市内で取材に応じた同連盟の山根明会長は「事実なら除名」とする方針を示した。
大学ボクシング界の名門がまたも不祥事を起こした。先月28日に女子部員の親が連盟大阪事務局を訪れ、被害を訴えたことで事態が発覚した。
山根会長によると、男性監督は女子部員に対し性的行為を求めるなど「文章で書けないような言葉」を浴びせ、背後から抱きついたり、持ち上げて腰を振るなどのセクハラ行為を昨年から日常的に繰り返していたという。また、拒否すると練習を見ないという趣旨のパワハラまがいの発言もあったという。
直接電話で問いただした山根会長に対し、男性監督は「最初は冗談のつもりだった」と弁解。反省の言葉はなかったという。同会長は「悲しいし悔しい」と語気を強めた。1週間以内に処分を決める考えを示したが、被害者が複数という話もあることを明かした。
大学側も先月28日に女子部員が申し出たことで把握。同29日から自宅待機を命じた。現在、本人や部関係者から聞き取り調査を行っているといい、同大広報部は「事実なら本学の規定にのっとり厳正に処分する」とした。
同部は09年に部員2人の強盗致傷事件を受けて廃部となったが、12年10月に復活。男性監督は昨年4月に就任したばかりだった。関西学生リーグで2年連続2位となるなど着実に名門復活へ歩んでいたが、思わぬ形で水を差された。