稀勢に“無期限休場”勧告 八角理事長「(完治まで)あと何場所かはいい」

 「大相撲名古屋場所・6日目」(14日、愛知県体育館)

 横綱稀勢の里が日本相撲協会に「左足関節靱帯(じんたい)損傷で約3週間の安静加療を要する」との診断書を提出し、休場した。5日目に平幕の勢に3敗目を喫した際に左足首を痛めた。休場は2場所連続3度目。左上腕部などの負傷に加え、新たな故障を抱え、秋場所(9月10日初日、両国国技館)での復帰も険しい。八角理事長(元横綱北勝海)は完治まで“無期限休場”を勧告した。

 左腕の不安の上に新たな故障。稀勢の里の満身創痍(い)の体を支えた気力も断たれた。前夜、そして朝と師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)と話し合い、休場を決断。愛知県長久手市の宿舎で対応した同親方は「足首が腫れ、『相撲を取る状態じゃない』と話していた」と代弁した。

 5日目に3敗目を喫し、土俵下に落ち、左足首を痛めた。愛知県内の病院に直行し、左足首の靱帯損傷で約3週間の安静加療を要すると診断された。復活を期した今場所は初日から左腕に力が入らず、相撲にならなかった。中日も持たず、夏場所より深刻な状態で幕を閉じた。

 師匠が弟子の胸中を思いやった。「葛藤があったと思う。思うような相撲が取れていないし、(新たな)ケガもした。厳しい場所になることは本人も思っていた。土俵の砂でケガを治すというのが(相撲界には)ある。本人も必死だった」。

 強行出場し、2場所連続途中休場へと追い込まれたことに、八角理事長もトップとしての判断を示した。「できるかなではなく、できる状態に治して、それから稽古。休む勇気も必要。中途半端に出るのではなく、出てきたときにきっちり結果を残す。それが横綱の責任だ。中途半端ではなく、15日間戦える体にしないと。あと何場所とかはいい」。秋場所どころか、完治まで無期限休場を勧告した。

 復活へはいばらの道だ。師匠は「ケガ(左腕)したところの筋肉は100%に戻るとは考えない。ケガはみんな一緒。ケガ以外を鍛えて、いろんないい部分を見つけて人はやっている」と、簡単に完治するものでないと示唆した。左押っつけ、左四つと磨き上げてきた必勝型。31歳にして転換を模索しても容易にはいくものではない。

 8月の夏巡業は全休し、最善の復帰ロードを模索する。横綱昇進3場所目にして相撲人生最大の試練が訪れた。

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