サンウルブズが強豪撃破で2勝目 昨季最下位から1つ上げて17位で2季目終える

 世界最高峰リーグのスーパーラグビー(SR)は15日、東京・秩父宮ラグビー場などで今季最終節を行い、日本から参戦しているサンウルブズは48-21でブルース(ニュージーランド=NZ)を破り、今季2勝目。1勝だった昨季を上回り、2勝13敗で参戦2季目を終えた。

 前半は14-21とリードを許したが、後半に入り、CTBラファエレらの5トライで逆転した。NZ勢からの勝利は初。1試合7トライ48得点はともにチーム記録だった。サンウルブズはトライ数で相手に3差をつけたボーナス点も含む勝ち点5を挙げ、通算12とし、全体順位も昨季の18位から1つ上げ、17位フィニッシュとなった。

 相手は過去に優勝3度を誇るブルース。サンウルブズは前半25分に3本目のトライを許すなど、前半、7-21とじわじわと引き離された。いつもの展開か…。だがこの日は違っていた。同30分、WTB福岡の突破から相手ゴールに迫り、34分にはWTB松島がキックを自ら追ってボールを再び確保と大幅ゲイン。同38分には福岡、松島の連続突破からSH内田がトライを挙げて追い上げた。

 「相手は疲れて、カウンターも仕掛けてこない。こっちは『バテてもいいから思い切り攻めよう』と1週間準備してきました」と内田。前週までならキックしていた場面でも強気でボールを動かした成果が後半に出た。汗でボールが滑っても、サンウルブズが運動量で先に再確保し、そこから速攻あり、ラインアウトからの12人モールありと怒濤(どとう)の6トライ奪取で勝負を決めた。

 「攻めることに迷いはなかった。今週は『思い切りやろう』を合言葉にやってきたんだ」とゲーム主将のブリッツ。大敗が続いたときは多方面から「スーパーラグビーに残る資格はあるのか」と酷評も受けたが、最終戦でNZの名門から今季2勝目。渡瀬GMは「われわれサンウルブズにとって財産になる勝利」と胸を張った。(大友信彦)

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