フェデラー史上最多8度目V まさに芝の王者!1セットも落とさず
「テニス・ウィンブルドン」(16日、ロンドン)
男子シングルス決勝で第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)が6-3、6-1、6-4で第7シードのマリン・チリッチ(クロアチア)を破り、5年ぶり単独最多となる8度目の優勝を果たした。優勝賞金は220万ポンド(約3億2400万円)。車いすの部女子ダブルス決勝では、上地結衣(エイベックス)ジョーダン・ホワイリー(英国)組がマリヨレン・バウス、ディーデ・デフロート組(オランダ)に2-6、6-3、6-0で逆転勝ちし、4年連続4度目の優勝を果たした。
「芝の王者」が5年ぶりに定位置に戻ってきた。春のクレーコートのシーズンを休養に充て、ウィンブルドンに照準を合わせたフェデラーが全試合ストレート勝ちで単独最多8度目の優勝。「このトロフィーを持つことができて最高の気分。1セットも落とさずに大会を終えられて自分でも信じられない」。世界ランキング上位4人が4強入りを逃す波乱の展開で、35歳のベテランが主役を張った。
30代になって磨きがかかった攻撃的なプレーを得意の芝で発揮した。3回戦以降の対戦相手は全て身長190センチを超える相手ばかり。185センチのスターはネットプレーを駆使したり、巧みなリターンで崩したり、大男たちを攻め立てた。198センチのチリッチに対しても「時間を与えれば簡単にポイントを決めてくる」と素早い展開で勝負する自らのテニスを貫いた。
1月の全豪オープンに続く四大大会通算19個目のタイトル。「選手としての全ての夢がウィンブルドンでかなっている」と愛してやまないテニスの聖地で、オープン化以降最年長制覇と再び輝きを放った。