フェデラー“第2の全盛期”到来 単独最多8度目の優勝「歴史の一部になれた」
「テニス・ウィンブルドン」(16日、ロンドン)
男子シングルス決勝で35歳のロジャー・フェデラー(スイス)がマリン・チリッチ(28)=クロアチア=を下し、5年ぶりとなる単独最多8度目の制覇を果たした。1968年のオープン化以降で同種目の最年長優勝。四大大会で自らの男子最多記録を更新する19個目のタイトルとなった。混合ダブルスは第1シードのジェイミー・マリー(英国)マルチナ・ヒンギス(スイス)組が初制覇した。
5年ぶりの戴冠に感極まり、黄金の優勝杯にいとおしそうに口づけした。フェデラーは単独最多8度目の頂点に立ち「ウィンブルドンの歴史の一部になれて、本当に最高」。35歳の芝の王者は心技体が充実し、全7試合で1セットも与えない圧巻の強さを披露した。
決勝ではブレークチャンスさえ1度しか許さず、ミスが相手の約3分の1のわずか8。第2セット途中に左足を痛めていた相手がベンチで突然、涙を流しても「集中してプレーし続けた」と動じない精神面の強さで勝利に突き進んだ。
1月の全豪オープン優勝後に春の赤土のシーズンを全て不出場。過度な負担を避け、万全な状態で臨んだ今大会は他の追随を許さず、四大大会で今季2冠。「まだ大舞台でプレーすることを愛している」と言う大スターが「第2の全盛期」到来を強く印象付けた。