シンクロ日本「銅」死守 今大会初メダル!乾「ここで負けたら泥沼」

 「水泳・世界選手権」(18日、ブダペスト)

 シンクロナイズドスイミングのチーム・テクニカルルーティン(TR)決勝で、日本(乾友紀子、中村麻衣、中牧佳南、阿久津咲子、福村寿華、河野みなみ、丸茂圭衣、小俣夏乃)が93・1590点で3位となり、2大会連続の銅メダルを獲得した。今大会の日本勢で初の表彰台で、ライバルのウクライナを0・7994点差で抑えた。ロシアが優勝し、中国が2位。飛び込みの女子高飛び込み予選で板橋美波(JSS宝塚)は15位で上位18人による準決勝に進んだ。

 チームTRの演技を終え、8人が息をのんで電光掲示板を見つめた。ウクライナを上回る点数が出ても派手に喜ぶ選手はいない。乾は「ここで負けたら泥沼になるところだった」と一息ついた。

 笛や太鼓の音を盛り込んだ「弥栄(いやさか)日本」の曲に乗って力強く舞った。最年少の19歳、阿久津ら初代表の3人も懸命に動きを合わせ、規定要素を丁寧にこなした。

 前回3位だったデュエットTRはウクライナの後塵(こうじん)を拝して4位どまり。17日夜、井村ヘッドコーチはミーティングで「ここで取れへんかったらメダルゼロもあり得る。そしたらあんたら、日本に帰れへんで」ときつい口調で言ったという。乾は「みんなの思いが一つになった。まず一つ、段階を踏めた」と静かに喜びをかみしめた。

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