38歳・安美錦、10勝で再入幕猛アピール「若い人はこれからもチャンスある」
「大相撲名古屋場所・千秋楽」(23日、愛知県体育館)
元関脇で西十両4枚目の安美錦(38)=伊勢ケ浜=が阿炎(錣山)を引き落とし、10勝目(5敗)を挙げた。突きに耐えて、タイミングを伺うと、右から相手を崩し、土俵に落とした。「手が伸びてくるイメージ。さばけば大丈夫。嫌な感じはしたけど。本調子じゃなかったんじゃないの」と15歳下に貫禄を見せた。
昨年夏場所で左アキレス腱を断裂して途中休場。同名古屋場所も休場して幕内を陥落。十両6場所目で2桁勝利としたが、秋場所(9月10日初日、両国国技館)で7場所ぶりに再入幕できるかは微妙だ。
「自信にもなる2桁勝利。番付(再入幕)は厳しいかな。年齢は加味されないからね。(幕内から)いっぱい落とせばいいのに。年寄り2人(妙義龍も十両4枚目で10勝)が勝ってるんだから。若い人はこれからもチャンスあるんだから。朝乃山より話題になるよ」と訴えた。
場所前には第3子となる長男が生まれ発奮材料になった。「早く会いたい。生まれた時にパパは勝ったんだよ」と満面の笑み。長男誕生祝いに、あとは再入幕の吉報を待つのみ。「上がれないなら辞める。チャンスはそんなにないんだから。神様に祈るよ」と、話していた。