瀬戸大也 最低限の“銅”「自分に負けた」
「競泳・世界選手権」(26日、ブダペスト)
競泳男子200メートルバタフライで瀬戸大也(23)=ANA=が1分54秒21で3位に入り、日本競泳陣で今大会二つ目のメダルを獲得した。リオデジャネイロ五輪銀メダルの坂井聖人(早大)は1分55秒04で6位。男子200メートル個人メドレー準決勝は萩野公介(ブリヂストン)が1分56秒04の全体2位、瀬戸が1分56秒92の5位で決勝進出。女子200メートルバタフライの長谷川涼香(東京ドーム)は2分7秒01の4位で準決勝を通過した。
頂点がちらついていただけに銅メダルでは満足できなかった。男子200メートルバタフライで、瀬戸は後半の爆発力に懸けたが、前半でスピードに乗れなかったのが響いた。「最低限の結果としては良かったが、自分に負けた」とため息をついた。
前半は力をセーブしながら泳ぐ作戦だった。12年ロンドン五輪金メダルの25歳、レクロー(南アフリカ)に続く2番手を争っていたが、ほぼ並んで泳いでいた31歳の前回15年大会王者、チェー(ハンガリー)にも100メートルを過ぎてじわじわ離された。ギアを上げた最後の50メートルも2人を捉えられなかった。底力を見せつけられ「やっぱりベテランだし強い」と脱帽した。
前回大会の6位、リオデジャネイロ五輪の5位から着実に階段は上った。前回はこの種目のショックを引きずり、準決勝14位と惨敗した200メートル個人メドレーでも全体の5位で27日の決勝へ。「次は出し切りたい。今日よりもいい色のメダルを取る」。一つメダルを手にした勢いと、不完全燃焼の思いをぶつける。