萩野、勝負の200個メで銀 日本二枚看板が屈す…「悔しい」

 「競泳・世界選手権」(27日、ブダペスト)

 競泳男子200メートル個人メドレーの萩野公介(22)=ブリヂストン=が1分56秒01で昨年のリオデジャネイロ五輪に続く銀メダルを獲得した。チェース・ケイリシュ(米国)が1分55秒56で優勝し、瀬戸大也(23)=ANA=は1分56秒97で5位だった。

 日本の二枚看板がライバル、ケイリシュに屈した。萩野は今大会、リオ五輪で頂点に立った400メートルより200メートルの個人メドレーに照準を合わせてきた。その懸ける思いが裏目に出た。銀メダルは立派だが、日本のエースにとっては敗北。「悔しい」と脱力した表情に無念さがにじんだ。

 平井コーチは最初のバタフライで「あれ、ちょっとおかしいぞ」と気付いた。「呼吸が大きく、体が上下動していた」。平泳ぎがずばぬけて速いケイリシュに勝つには、前半の貯金が鍵だったが、リードは0秒70にとどまった。「もう少し出ておきたかった」と萩野。平泳ぎで逆転され、逃げ切りを許した。

 この日はバタバタとウオームアップを終え、招集所に行く際は「目が血走っていた」(同コーチ)。集合時間に遅れて注意も受けた。スタート台に立つ前に自滅していた。

 400メートルは最終日の30日に行われる。「体が散り散りになるまで頑張る。プールに浮いていたら、拾ってください」。捨て身の覚悟で最後の勝負に挑む。

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