稀勢の里 夏巡業に途中出場の可能性 師匠「相撲を取って体を鍛えないと」
大相撲の夏巡業が30日、岐阜市で始まった。左足首を負傷している横綱稀勢の里(31)=田子ノ浦=は休場したが、途中復帰する可能性も出てきた。師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)が「向こう(東京)にいるより巡業で戻した方がいい。本人と話して体調を見て」と話した。
春場所で負傷した左上腕部などに不安を抱え、名古屋場所(23日千秋楽)は左足関節靱帯(じんたい)損傷で6日目から途中休場。約3週間の安静加療と診断された。
強行出場しての2場所連続休場に場所後、横綱審議委員会(横審)で厳しい声が続々。万全にならないなら秋場所(9月10日初日、両国国技館)を全休し、治療に専念するよう勧告もされた。
それでも師匠は「休んで勝てるならみんな休む。ケガよりも相撲を取って体を鍛えないと。(巡業では)関取衆とも相撲を取れる。身近で僕も見れますし」と巡業に参加することが回復にプラスになる面も強調。今後は回復具合を見ながら最善の策を模索していく。
4横綱のうち、日馬富士(伊勢ケ浜)は左肘痛、鶴竜(井筒)も右足首を痛め、稀勢の里と3横綱が不在。休場巡業部副部長の玉ノ井親方(元大関栃東)は「2人(日馬富士、稀勢の里)は途中で復帰すると聞いている。時期は分からない」と話していた。