川内優輝、日の丸ラストに涙「許してくれない人いるかもしれないけど…」
「陸上・世界選手権」(6日、ロンドン競技場)
男子マラソンが行われ、日本勢では終盤に執念の走りを見せた川内優輝(30)=埼玉県庁=が2時間12分19秒で9位に入った。
万感の“日の丸ラストラン”だった。序盤には左太ももを看板に激突。レース後が動いた中盤過ぎにコースに足を取られて転倒した。25キロ過ぎには給水に失敗。それでも最後は出場選手の中で群を抜く70回に及ぶマラソンの経験が生きた。一時は17位と入賞ラインから1分以上遅れたが、そこから怒とうの猛追。惜しくも入賞までは3秒届かず、ゴール後は天を仰ぎ崩れ落ち、車いすで搬送された。
回復してやってきた取材ゾーンでは「最低でも入賞って言ってきたんで、最低にも届いてない。許してくれない人もいるかもしれないけど、自分としては日本代表としてやれることはやれました。こんなに弱い自分ですけど、いろんな人に応援してもらって、ここまでこれた」と、涙が頬を伝った。
代表については「これからもどんどん世界のマラソンを走っていく。でも、やはり日本代表というのは責任が重い」と、あらためて撤退を表明。今後の日本代表へのエールを求められると「自分でもここまでこれた。もっと実力があって、スピードのある選手なら入賞、メダルもいける。これからも日本のマラソンをよろしくお願いします」と、後輩たちに“お家芸”復活を託した。