【朝原宣治の目】後半でしっかり挽回したのは力がある証拠

 「陸上・世界選手権」(7日、ロンドン競技場)

 男子200メートル予選が行われ、日本選手権短距離2冠のサニブラウン・ハキーム(18)=東京陸協=は20秒52で1組2着となり、100メートルに続いて準決勝進出を決めた。

  ◇  ◇

 サニブラウン選手は、スタートがあまりしっくりきていなかったみたいですね。8レーンという難しさもあったはず。相手が見えない中、予選であまり力を出し過ぎても…と、どれぐらいで飛び出せばいいのかわからなかったんじゃないでしょうか。それでも、一度遅れかけたのを後半でしっかり挽回したのは力がある証拠です。

 彼は大舞台で2種目に出るのが初めて。(先に走った)100メートルには独特の緊張感とストレスがあります。一日休んでも、次の種目に進むのは難しかったはずです。そんな中で両種目とも準決勝に進んだのはすごいこと。私も100メートルと幅跳びを兼ねていましたが、切り替えやピーキングが難しかったです。

 一度200メートルを走って一日休めることで、また本来の鋭さを取り戻せるんじゃないでしょうか。あのレベルに戻れば決勝も狙えます。今回200メートルには絶対的な選手がおらず、実力者が予選落ちしてもいます。そういう意味で100メートルよりは楽な状況ですし、彼自身も100メートルの予選で調子の良さは証明されているわけですから。

 飯塚選手はコーナーの走りがうまくいかず、直線の伸びにも欠けていました。ここに合わせて調整してきただけに、技術的な問題ではなく体調があれぐらいなのでは。何とかラッキーを生かしてほしいですね。(08年北京五輪男子400メートルリレー銅メダリスト、「NOBY T&F CLUB」主宰)

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