柔道 17歳・阿部詩がインターハイ初V 「オール一本勝ちなので80点」と合格点
「柔道・高校総体(インターハイ)」(11日、福島・郡山総合体育館)
“超高校級”の天才柔道少女が、信条としている豪快な投げ技で優勝を決めた。女子52キロ級が行われ、17年グランプリ・デュッセルドルフ大会覇者の17歳、阿部詩(うた)=兵庫・夙川学院高=が、反則勝ちを含むオール一本勝ちで初優勝を飾った。決勝は、坪根菜々子(福岡・沖学園高)に3分31秒内股で一本勝ちした。
高校1年で出場した昨年大会は初戦で不覚の反則負けを喫し、一年越しのリベンジを掲げていただけに「どの試合よりも獲りたかったタイトルなので緊張したけど、優勝できてホッとした」と胸をなで下ろした。「もっと色んな技で豪快な柔道をしたかった」と自身に厳しかったが、「オール一本勝ちなので80点」と合格点を与えた。
欲しかった高校タイトルを手土産に、シニアでも11月の講道館杯から来年の日本代表入りを狙うが、「このままじゃ優勝は見えてこないので、もっと悪いところを直して、次はシニアで日本一になりたい」と詩。兄の阿部一二三(20)=日体大=に負けじと、目標としている2020年東京五輪に向けて成長を誓った。