サニブラウン“ネクスト・ボルト”の声に「簡単になれたら苦労はしない」も「高みを目指す」
「陸上・世界選手権」(13日、ロンドン競技場)
10日間の全日程を終えて、閉幕した。男子200メートルで史上最年少で決勝進出を果たしたサニブラウン・ハキーム(18)=東京陸協=は同日、日本メディアの取材に応じ、今大会の感想と、9月からフロリダ大へ進学することへの抱負を語った。
200メートルでの史上最年少での決勝進出に、100メートル予選での10秒05での組1位通過など鮮烈なインパクトを残した2度目の世界選手権を振り返り、「(15年の)北京はあっけなく終わったけど、少し爪痕は残せたかな」と、うなずいた。ただ、世界の頂を目指す男は「良いことも悪いこともあった。悔しかったこともたくさんあった。100メートルの準決勝でこけたのもそうだし、、200メートルの決勝に万全の状態で臨めなかったことも。この経験を今後に繋げられたら」と、しっかりと足元を見つめた。
今大会で“人類最速の男”ウサイン・ボルトが現役を引退。陸上界の主役が去る中、この日、国際陸連のセバスチャン・コー会長が期待の若手選手としてサニブラウンの名前を挙げるなど、“ネクスト・ボルト”として期待を集めるが「あのレベルに簡単になれたら苦労はしない。あのレベルはなかなか出てこない」としながら、「でも目標としては最大のものを持って、日々練習に励みたいし、数年後、どうなるか分からないけど、高みを目指していきたい」と、力を込めた。
9月から進学するフロリダ大の手続きなどのため、8カ月間拠点を置いたオランダを去り、日本には戻らず、このまま渡米する。15日からは大学のオリエンテーションも始まるそうで、今大会で右足太もも裏を痛めたこともあり、「1カ月、2カ月ぐらいは休養、リハビリかな。気が向いたら練習を始めようかなと思ってる」と、当面は環境に慣れることと、リハビリに専念する方針。再び新たな環境となるが「勉強もしっかりして、違うコーチになるので、違った考え方も吸収していけたら」と、大学生生活を思い描いた。