競歩・荒井、Wメダルも一瞬「焦った」追い上げ気付かず10秒差
ロンドンで行われた陸上世界選手権でメダルを獲得した選手が15日、羽田空港に帰国し会見を開いた。男子50キロ競歩で銀メダルを獲得した荒井広宙(29)=自衛隊=と、銅メダルの小林快(24)=ビックカメラ=は、レース途中で慌ててしまった瞬間を振り返った。
レース終盤。荒井が2位、小林が3位と、メダル圏内に2人が入り「ウイニングウォークだね」という余裕のある言葉も交わしていたという。しかし、ひたひたと後方からはウクライナのグラバンが10秒差にまで追い上げる場面があった。
ところが、2人はこれに気付かないまま。荒井は周囲の関係者から「10秒でいるよ!」と忠告を受けて初めて追い上げられていることを知ったという。「(そこから)慌てて(ペースを)上げていって。その瞬間が焦ったというか」と、ヒヤリとしたと明かした。
小林は「荒井さんから『メダルを取りに行く』ということと『頑張れ』と声をかけてもらえた。同じチームですごく心強いという面と、隣で歩いているといううれしさがある」と感謝。荒井も「(2人が)3位、4位だったら状況は変わっていただろうと」とジョークを飛ばして笑顔を見せていた。