「トップリーグ、トヨタ自動車１１－１４ヤマハ自動車」（１８日、豊田スタジアム）

　開幕し、昨季２位で初優勝を狙うヤマハ発動機がトヨタ自動車に１４－１１で競り勝ち、白星発進した。２季ぶりのトップリーグ復帰となったＦＢ五郎丸歩（３１）はトライ後のゴールキック２本を決め４得点だった。昨季４位の神戸製鋼はＮＴＴドコモに３９－１６で快勝。２連覇を目指すサントリーはキヤノンに３２－５と圧勝した。

　トップリーグに頼れる男が帰ってきた。五郎丸にとって２季ぶりの復帰となったリーグ開幕戦は、ゴールキック２本の４得点だった。見せ場は少なく「まだまだチームの力になれる。（評価は）７０点ぐらい」と言いつつもフル出場で勝利に貢献した。

　豪雨で始まった前半、チームは落球で何度も好機を逸した。反撃は０－５の後半７分だった。五郎丸が蹴ったハイパントに味方が競り合ってボールを奪取し、テンポ良く攻めてトライ。７－８の後半２２分には五郎丸の加入でＷＴＢに移ったファンデンヒーファーが持ち前の突破力でトライを挙げた。

　１９年Ｗ杯の試合会場となる豊田スタジアムに２万７８７１人が詰めかけた。１５～１６年シーズンの第７節、２試合が行われた秩父宮ラグビー場での２万５１６４人を上回り、０４～０５年シーズンに実数発表となって以降での過去最多記録。観客の視線は五郎丸の一挙手一投足に注がれた。

　清宮監督は長い距離を稼げる五郎丸のキックをチームの武器に挙げ「求めることをやってくれれば昨季なかったプラスになる」と期待を懸けた。海外では出番が少なく、プレー機会を望んで日本に帰ってきた３１歳。五郎丸は「（自分も）チームもこんなもんじゃない。次を楽しみにしてくれれば」と、今後が待ち遠しそうに笑みをこぼした