“新天才”阿部一二三が世界柔道初V 決勝も一本勝ち
「柔道・世界選手権」(29日、ブダペスト)
新時代の天才柔道家が鮮烈なデビューを飾った。男子66キロ級決勝が行われ、初出場の20歳・阿部一二三(あべ・ひふみ)=日体大=が、ミハイル・プリャエフ(ロシア)に一本勝ちし、金メダルを獲得した。
「最終目標は2020年東京五輪の金メダルを獲ることなので、圧倒的に勝ちたい」と話していただけに、初出場の世界選手権制覇も通過点だ。
初戦の2回戦はカザフスタン選手に反則勝ちし、3回戦はモロッコ選手に一本勝ち。4回戦はポーランド選手に優勢勝ちし、準々決勝は09年世界王者のゲオルギー・ザンタラヤ(ウクライナ)に一本勝ちした。準決勝ではヴァジャ・マルグヴェラシヴィリ(ジョージア)に一本勝ちし、決勝も一本で決めた。
阿部は神戸・神港学園高2年だった14年グランドスラム(GS)東京大会で史上最年少優勝を果たし、鮮烈に世界デビュー。昨夏のリオデジャネイロ五輪の出場は逃したものの、豪快に一本をとるスタイルで次期エース候補として期待を受けていた。
◆阿部一二三(あべ・ひふみ)1997年8月9日、神戸市出身。6歳から兵庫少年こだま会で柔道を始め、中学2年で全国大会優勝。神港学園高2年の14年講道館杯優勝、同年GS東京優勝。17年世界選手権で初の代表に選ばれた。右組みで、得意技は袖釣り込み腰、背負い投げ。168センチ。