白鵬も秋場所休場 初日から3横綱休場は昭和以降初 世代交代一気に加速か
横綱白鵬(32)=宮城野=が左膝痛のため、秋場所(10日初日、両国国技館)を休場することが8日、決まった。日本相撲協会に休場を届け出た。前日には稀勢の里(31)=田子ノ浦、鶴竜(32)=井筒=が休場を表明しており、昭和以降では初めて3横綱が初日から休場する。豪華4横綱のはずが、日馬富士(33)=伊勢ケ浜=の1人横綱という異常事態となった。また、幕内の碧山(31)=春日野=と佐田の海(30)=境川=も休場。5人の関取が初日から休場する。この日は取組編成会議が開かれ、2日目までの取組が決まった。
3横綱不在を回避すべく、決断を1日先延ばしにした。だが白鵬に奇跡的な回復は起きなかった。この日朝、3場所ぶり6度目の休場を届け出た。師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)は「どうしても膝が治らない。悔しい思いがあると思う。本人は『もう少し時間があれば』と言っていた」と無念の思いを代弁した。
親方によれば左膝の炎症で全治3~4週間。先場所前から同箇所を痛め、夏巡業も途中離脱。今場所前は関取相手の稽古も行えなかった。前人未到の40度目優勝は九州場所(11月12日初日)以降に持ち越しとなった。
稀勢の里、鶴竜に続き、横綱3人の初日からの休場は昭和以降初めて。今年は全場所で前売り券が即日完売し、全日満員御礼。そんな若貴フィーバー以来の相撲人気に水を差す失態だ。
八角理事長(元横綱北勝海)は「満員御礼が確実なのにファンの皆様には非常に申し訳なく思います」と話した。審判部部長の二所ノ関親方(元大関若嶋津)は「千秋楽まで日馬富士が中心となって欲しい」と1人横綱に盛り上げを託した。
豪華に見える4横綱だが、長期に維持されたことはない。前回(曙、貴乃花、若乃花、武蔵丸)も99年名古屋~00年春場所の5場所で終わった。今回も4横綱全員が31歳超で4場所で崩壊の危機を迎えた。17年秋、世代交代が一気に加速し、時代の転機となりそうだ。