北勝富士いきなり下克上 照ノ富士を引き落とし連破

 「大相撲秋場所・初日」(10日、両国国技館)

 東前頭2枚目の北勝富士(25)=八角=がいきなり“下克上場所”を演出した。大関照ノ富士を引き落とし、先場所に続き連破。前ミツ狙いから一転、強烈な突き押しで圧倒した。

 「あのまま組んだら相手が組み勝つ。差されないように突き放していった。相手が休場明けだから緊張していると思い気楽に行けた」と作戦と精神面で怪力大関を攻略した。

 同級生で同期入門に出世頭の御嶽海、人気業師の宇良がいる。「刺激し合って負けたくない」と、もちろんライバルではある。

 一方で華のある2人に対し自身は「影の北勝富士。2人に目立ってもらって僕は地味に強い。実はいた、でいい」と言う。「地味だけど子供が見て、『北勝富士みたいな相撲を手本にしよう』と思ってもらいたい」と愚直さ一本で勝負する。

 今場所から締め込みを青からシルバーに替えた。「これで勝てないならまた青に戻す」と笑顔。“いぶし銀”を目指す若武者が2日目も大関豪栄道をのむ勢いは十分だ。

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