横審で上位陣“不要論” 北村委員長「これだけ休んでも人気落ちなかった」
日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)が25日、東京・両国国技館で定例会合を開いた。3横綱2大関不在の秋場所(24日千秋楽)でも15日間大入りとなったことで上位陣に“不要論”まで飛び出し、奮起が促された。大逆転で9度目優勝を果たした横綱日馬富士(33)=伊勢ケ浜=は一夜明け会見で2桁10度目の優勝を目標に掲げた。
看板5枚が休場しても全日満員御礼で土俵は沸いた。北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は「これだけ上位が休んでも人気は落ちなかった。上位はいなくてもいいのか?若いのだけでできるのか」と冗談交じりで“不要論”を飛ばした。
21歳の阿武咲、貴景勝、新入幕の朝乃山ら台頭してきた若いパワー。「ファンも新しい見どころ、色んなところがおもしろいと分かったのでは。(上位不在は)プラスになった」と高く評価した。
九州場所(11月12日初日)では上位陣の存在意義が問われる。「(3横綱は)ケガを克服して復帰して欲しい。上の者がしっかりして下の者を引っ張る姿が見たい」と、まだまだ壁になるようハッパをかけた。
一方で左上腕部などの負傷が回復せず3場所連続休場した稀勢の里(田子ノ浦)には万全になるまで休場を容認する。「横綱らしく結果が出せるようになって出て来て欲しい。『とにかく出て来い』という意見はなかった」と変わらぬ考えを示した。